2015年09月16日

空っぽの話

先日の模擬披露宴から、空っぽの話をご紹介します。
新郎側のスピーチです。
ざっと、以下のような内容です。



新郎の○○さんは、
ご覧の通りにスポーツマンです。ダンディです。
さて、中身の方は、
空(くう)です。からっぽです。
私が、今から言う「からっぽ」と
皆様が想像なさっている「からっぽ」は、
少し違うかもしれません。

皆様のテーブルの上にグラスがあります。
そのグラスに水がいっぱい入っていれば、もうそれ以上入りません。
でも、グラスが「からっぽ」だと、どんどん入ります。
新郎の○○さんは、人とお話する時、「からっぽ」なんです。
そして、人の話をどんどん受け容れます。
そういう器の大きい方です。
ですから、新婦の○○さん、どんどん新郎にお話して甘えて
幸せな家庭を築いて下さい。

という内容でした。

新郎の中身は「からっぽ」なんて、どっきりしますよね。
どうなるのかしら?と少々ハラハラしながら聞いていると、
なるほど、そういう意味だったのかと、納得しました。

この話も「空」という意味を知れば、誰でも簡単に使える話です。
ただ、この方は誰でも簡単に使える話をある事で
オリジナルなものになさいました。

それは、こちらです。↓(ご本人の許可を頂いております)


「空」の字が書かれた団扇を掲げて、
聴覚だけでなく視覚にも訴えました。
そして、そこに墨で書かれた文字は、もちろん自筆。
この写真では、わかりにくいですが、左下に落款もあります。

自筆の文字を小道具に使った事で、
自分自身の話に仕上げ聞き手の耳をとらえました。

聞き手が聞きたいのは、あなたの話。
どこかで誰かが言った事や、書いた事ではないのです。
自分自分自身の話が語れるようになりたいものです。

  


Posted by みこ  at 22:11Comments(2)話し方教室