2016年04月23日

椅子の背もたれに,もたれていいのは・・

4月20日(水)奈良県の畿央大学に行かせて頂きました。
教育実習に行く前のマナーを学ぶ講座で、
お話させて頂きました。

9月に実際に教育実習に行く人ばかりなので、
とても熱心に耳を傾けて下さいました。

基本的な事ですが、身だしなみ・挨拶の仕方・立ち方・お辞儀の仕方・
座り方などをお伝えしました。

座り方の時、お伝えするのが
「椅子の背もたれにもたれていいのは、
家で寛いでテレビを見る時だけですよ。」

こういうと、今までだらっと椅子にもたれていた人達が
ピンと背筋を伸ばすのが見えました。
素直に受けとめて下さってありがたかったです。

「背もたれ」というと思いだすのが、
茨木のり子さんの「倚りかからず」

椅子の背もたれが最後にでてきます。
読むと思わず、背筋がピンとなるような詩です。

「女がひとり頬杖ついて」(発行所は株式会社童話屋)
縦15センチ、横11センチの掌サイズの詩集です。
その詩集の冒頭を飾る詩です。





倚りかからず

もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくはない

ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある

倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ
  


Posted by みこ  at 21:23Comments(0)学校